成年後見って、どんな制度?

精神上の障害(認知症(にんちしょう)知的障害(ちてきしょうがい)精神障害(せいしんしょうがい)など)により,判断能力(はんだんのうりょく)が欠けているのが通常の状態にある方を保護・支援するための制度です。
この制度を利用すると,家庭裁判所(かていさいばんしょ)が選任した成年後見人(せいねんこうけんにん)が,本人の
利益を考えながら,本人を代理して契約(けいやく)などの法律行為(ほうりつこうい)をしたり,本人または成年後見人(せいねんこうけんにん)が,本人がした不利益な法律行為(ほうりつこうい)を後から取り消すことができます。ただし,自己決定の尊重の観点から,日用品(食料品や衣料品等)の購入など「日常生活に関する行為」については,取消しの対象になりません。
 
 

後見」制度を利用した事例

○ 後見開始事例(こうけんかいしじれい)
ア 本人の状況:アルツハイマー病
イ 申立人(もうしたてにん):妻 
ウ 成年後見人(せいねんこうけんにん)申立人(もうしたてにん)
エ 概要(がいよう)
 本人は5年程前から物忘れがひどくなり,勤務先の直属の部下を見ても誰かわからなくなるなど,次第に社会生活を送ることができなくなりました。日常生活においても,家族の判別がつかなくなり,その症状は重くなる一方で回復の見込みはなく,2年前から入院しています。
 ある日,本人の弟が突然事故死し,本人が弟の財産を相続することになりました。弟には負債しか残されておらず,困った本人の妻が相続放棄のために,後見開始(こうけんかいし)審判(しんぱん)を申し立てました。
 家庭裁判所(かていさいばんしょ)の審理を経て,本人について後見(こうけん)が開始され,夫の財産管理や身上監護(しんじょうかんご)をこれまで事実上(にな)ってきた妻が成年後見人(せいねんこうけんにん)に選任され,妻は相続放棄の手続をしました。
(注)最高裁判所(さいこうさいばんしょ)成年後見関係事件(せいねんこうけんかんけいじけん)概況(がいきょう)」から」




成年後見人をつけるには、どうしたらいいの?
「申立てのできる人」が、家庭裁判所に「成年後見人をつけてください」と申立てをします(本人の同意はいりません)。
申立手続についてわからないことは、お気軽にご相談ください
当事務所が誠心誠意、支援させていただきます。
家庭裁判所の審判で「成年後見人」が選任されますと、本人は「成年被後見人」と呼ばれます。
*申立てのできる人*
本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、成年後見人、成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、検察官、任意後見受任者、任意後見人、任意後見監督人、市町村長


成年後見人は何をしてくれるの?
取消権 成年後見人には、成年被後見人が行った法律行為について取消権が与えられています。しかし、日用品の購入など日常生活に関する行為は除かれています。
代理権 成年後見人は、成年被後見人の財産に関する法律行為について全面的な代理権を有しています。
財産管理権 成年後見人は、成年被後見人の財産について全面的な管理権を有しています。
身上配慮義務 成年後見人には、成年被後見人の生活、療養看護および財産の管理に関する事務を行うにあたっては、本人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態および生活の状況に配慮する義務があります。
これは、実際に介護労働をする義務ではありません。






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